仕事を終え、
帰宅し、
犬に餌をやり、
散歩させ、
動物病院へ行き、
肥満と診察され…
家に帰り、ふと時計を見ると20時30分…
何も食べてないし、家に何もないし、また車を出してどっか行くのも面倒くさかったので、どうしようかと迷った末、
ふと同じ町内の50年の老舗『S』の存在が頭を過ぎり、走って20秒の距離なので久しぶりにそこへ行こうと思いダッシュで向かいました。
すると看板の電気が消え、中でおばちゃんがテレビを観ていました。
僕に気づいたおばちゃんは、
『あれ?戸田さんけ?』
戸田『ごめん遅くに…やっとっかなー思って来たが。また来るわ!』
するとおばちゃんが、
『なんいいよ。はってかれ。テレビ観とっただけやしまだカマもあろとらんし。』
と快く迎え入れてくれました。
戸田『うぅ…ありがとう…』
このお店は50年ものあいだ夫婦二人三脚で切り盛りし、数年前に旦那さんが亡くなられてからもおばちゃん一人で営業しておられ、僕はこうゆうこ汚い不衛生な雰囲気で、ジジババ一人で営業している、ローカルな感じがたまらなく好きです。
同じ商店街で次々と閉店していく中、今なお元気に営業している。
同じ経営者としてリスペクトします。
そして50年間メニューも一切変わっていない超年季の入ったボロボロの『おしながき』。
たまりませんね。
そして迷った結果、
680円の『天とじうどん』を注文。
僕は
戸田『いやー、今日犬と2人で晩御飯なかったから助かった。ありがとう。』
するとおばちゃんが、
おばちゃん『そら大変や。ならおにぎりでも作ってあげようか?若いアンちゃん、うどんだけでちゃ足らんかろ?』
戸田『えぇ?なんいいよ。今ダイエット中やし。』
おばちゃん『なんゆうとんがいね。どこ痩せるとこあんがいね。昆布け?海苔け?』
と。
正直言うと、そこまで空腹感はなかった。
しかし、このままいくと確実に寝る前に腹が減るのでそうなる前に何か食べておこう!
という感じの晩御飯でした。
しかし、ご飯の無いという僕に対してのおばちゃんの行為を無下に断るわけにもいかず、何よりその気持ちが嬉しく
戸田『いいが?ありがとう!じゃあ海苔で!』
おばちゃん『はいはい。』
涙が出そうである。
数分後…
熱々の天とじうどんと隣の八百屋で買ったっぽい惣菜に、おばちゃんの愛情たっぷりの特大梅おにぎりがでてきた。
ズズ…ズズズーー…
ううう、うまいっ
うどんもさることながら、何よりおばちゃんのおにぎりがうまいっ!
来てよかった!
完食!
そして、おばちゃんとこれからの町内の話や、お店を出したときの思い出話等、ありがたいお話をいっぱいしてくれた。
ふと時計を見ると、21時30分!
戸田『あ!もうこんな時間や!ごめん行くわ!いくら?』
おばちゃん『ん?880円!』
戸田
『えええええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーっ!?』