私のお店「コッコロ」は、毎週月曜日はシニアDAYを開催しています。
65歳以上の方は、カットが通常3500円が1800円になります。
私は「月曜日の女よ」って言って、月曜日に来店される笑顔が素敵な、笑い声が高らかなお客さんがいます。
その方がそろそろ、カットに来る頃だって思って、数週間経ちましたが音沙汰もなく、おかしいなと思ってましたら、今日お店のドアを開けてやって来られました。
「私、入院してたのよ」
「ここに来たかったけど、来れんかったが」
「あんたの顔、見たかったが」
「今日、何時空いとる?」
予約が入っていたので
数時間後に予約を入れてお店を出て行かれました。
そして、再び来店されてカットしました。
私「来なくなったから、怒らせるような事したんかな?って思ってました(笑)」
お客さん「そんなわけないちゃ。入院中もずっと来たかったんやよ」
お客さん「入院部屋の人に、1回行ったらやみつきになる美容室あるよって、私、喋っとったがよ」
美容師として日常のこと
髪を切って、会話して、お客さんを笑顔にする。
病気になり、入院して、心が落ち込む
人間であれば
当たり前に訪れる瞬間
私たち美容師は、そんな瞬間にも
役に立てるんだって思いました。
病気になり、心が落ち込んだ時
それでも人は髪を切りたいんだって
きれいしたいんだって
教えてもらいました。
私は、その時思ったんです
私の仕事は、誰にも出来るわけじゃなく
美容師だから出来るんだって
だから、もし
髪を切ってほしいって人がいたならば
どこへでも行こうって
お客さん「本当は、病院に来てほしかった」
私「どこへでも行きますんで」
そんな会話を出来たことが
美容師である自分の存在する意味であると教えて頂きました。
美容師はそんな素敵な仕事です。
今現在、美容師を目指しているアシスタントの皆さん
頑張って、頑張って
美容師になって下さい。
そこには、美容師にしか味わえない世界がありますから。